アフィリエイトで中古ドメイン(オールドドメイン)を使うのは一つの作戦です。
収益サイトに使う、サテライトサイトに使う。様々な方法はありますが、効果が大きい半面デメリットもあります。
インターネット上の住所を意味するドメインは、過去に誰も使ったことがない文字列で構成される「新規ドメイン」と、誰かが使用した経歴があって現在は使用されていない「中古ドメイン」(オールドドメイン)にわけられます。
新しくサイトを立ち上げるときは、新規ドメインよりも中古ドメインを使用するとSEOで有利という考え方があり、現在もある程度の効果を期待することが可能です。
そこで、この記事では中古ドメインの基礎知識と、効果が期待できる中古ドメインの活用法について解説します。
中古ドメインとは?過去に別のサイトで誰かが使っていたドメイン
中古ドメインとは、過去に誰かがサイトを運営するにあたり使用していたドメインのことです。
オールドドメインと呼ばれることもあります。
ドメインを取得するときは「お名前ドットコム」や「VALUE-DOMAIN(バリュードメイン)」といった、ドメイン取得の管理を行う業者、通称「レジストラ」を利用する必要があります。
ドメインは年単位の更新で、更新ごとに費用を払う必要があります。
しかしサイトを何らかの事情でサイトを閉鎖した場合など、ドメインの契約が切れた時点で、保有しているドメインの所有権が消滅します。
所有権がなくなったドメインは自由に取得できます。
稀に日本の研究機関や大企業などの使用済みドメインが第三者に取得され、全く違う内容のサイトとして利用されたケースが話題になりますが、これは違法ではありません。
第三者に取得されたくない場合は、ドメインの使用終了後も契約を続ければ良いのです。
言い換えれば放置されているドメインについては、法律に触れない範囲で自由に使用しても問題はありません。
最大のメリットはすでにリンクがついていること
GoogleやYahoo!などの検索エンジンにおいて、検索順位を決定する要素は200項目以上あります。
中でも主要なウェイトを占めているのが、他のサイトからのリンク(被リンク)です。
優秀な論文は他の多くの論文から引用されますが、被リンクが多いことがこれと同じような意味をもつと考えられ、評価基準の1つとされていると言われています。
第三者から得るリンクをナチュラルリンクといいますが、ナチュラルリンクを得るためには良質なコンテンツを掲載する必要があります。
また、数多くのリンクを得るためには時間がかかります。
他人に話しにくいテーマ(育毛や借金返済など悩みが深いテーマ)は、運営するジャンルによってはナチュラルリンクを得ることが困難なこともあります。
そのため、あらかじめ被リンクがついている中古ドメインを販売業者から有料で買う人もいるのです。
いいことだけではない!忘れちゃいけない3つのデメリット
中古ドメインは新規ドメインと比べ、有利な点ばかりではありません。
中古ドメインには主に以下の3つのデメリットがあります。
- Googleからペナルティを受けやすい
- 取得に時間、もしくはお金がかかる
- 使ってみるまで効果があるかわからない
Googleからペナルティを受けやすい
ユーザーに対して良い検索結果を提供したいと考えるGoogleは、サイトの順位を操作するための不正な行為を好みません。
その代表的な例が、自身でリンク元サイト(サテライトサイト)を作成し、そのサイトからメインサイトにリンクを送ることです。
こうしたことが過剰に行われると、Googleから順位を下げられるペナルティを受けることがあります。
中古ドメインは、過去にGoogleからペナルティを受けて使用価値がなくなったと判断して捨てられたものもあり、こうしたドメインを知らずに利用していると心当たりのない順位下落をまねくことがあります。
取得に時間、もしくはお金がかかる
中古ドメインの良し悪しを判断するためには過去の運営歴を調べることが大事ですが、その判断のためには多くの要素を調べる必要があります。
時間をかけて調べても、取得する価値がないと判断するドメインも多いため、取得するドメインを決定するのに多くの時間を必要とします。
そのため中古ドメインを購入する人も多く、良質な中古ドメインは高値で取り引きされます。
使ってみるまで効果があるかわからない
たとえ数十万円払って中古ドメインを買ったとしても、いざアフィリエイトサイトを作った時に、検索順位が思うように上がらなかったり、最悪の場合ペナルティを受けたりすることがあります。
中古ドメインの良し悪しは、経験のある人なら事前にある程度のところまでは判断ができますが、その質を取得前に100%判断することはできません。
そのため、中古ドメインは実際に使ってみるまで効果があるかどうかわからないと言われています。
中古ドメイン活用法。現状は被リンク用として使うのがベスト
中古ドメインはメインサイトとしても、サテライトサイトとしても利用が可能ですが、どちらかと言えば被リンクを得るためのサテライトサイトとして利用するのがベストです。
中古ドメインをメインサイトとして利用すると、そのドメインが過去にペナルティを受けた経験がある場合、いくら良質なコンテンツを掲載しても適切に評価されないリスクがあります。
サテライトサイトとして利用するのであれば、それが良質なドメインでなかった場合でも、影響はそのドメインだけにとどまります。
また、そのドメインが持つ力を複数のサイトに被リンクとして送ることも可能です。
被リンクを送る先も自由に変更できるので、一般的にはサテライトサイトとして利用されることが多いです。
サテライトサイトについては、こちらのページを参考にしてください。

中古ドメインの入手方法。初心者は買うほうが早い
誰かが使用していたドメインが第三者によって取得可能になるのは、そのドメインの持ち主が更新手続きを行わず有効期限が切れた時です。
これを期限切れドメインといいます。
有効期限が切れても10~40日程度(ドメインの種類により異なります)は回復可能ですが、その期間が過ぎると第三者が取得可能になります。
この、取得可能になってすぐのタイミングを狙って取得を試みることをドロップキャッチといいます。
良質なドメインは高値で売ることができるので、ドロップキャッチによる取得競争は年々激しくなっています。
そのため、一般の個人が良質な中古ドメインをドロップキャッチで取得するのは困難です。
それほど人気の高くないドメインであれば「Expired Domains」というサイトを利用して取得するのが一般的ですが、英語表記のうえ、ドメインを評価する基準がないとどれを選んだら良いかわかりません。
https://www.expireddomains.net/
中古ドメインの良し悪しを見分けるのは上級者でも容易ではないので、中古ドメインを利用した経験がなければ販売業者から購入するのがおすすめです。
値段の相場はいくらくらい?
中古ドメインの価格は安ければ1000円もしませんが、高価なものになると数十万円もの価格がつくこともあります。
高値で取り引きされやすいのは、たとえば政府機関が運営していたドメインや有名人がオフィシャルサイトとして運営していたドメイン、映画やイベントの公式サイトとして利用されていたドメインなどです。
これらは順位を上げるための不正な操作が行われることがきわめて少なく、ナチュラルリンクを大量に保持していることが多いため効果が期待できるからです。
ただ、中古ドメインは高い費用をかければ必ず効果があるとは言えず、実際に使ってみなければその効果は判明しません。
そのため、中古ドメインを買うときは無理のない予算を設定し、その範囲内で買うのがベストでしょう。
中古ドメイン販売業者一覧
中古ドメインを販売する業者は数多くありますが、そのうち代表的なところを以下で紹介します。
- 中古ドメイン販売屋さん
- ザンワーズ
- ウルフドメイン
- 株式会社GEAR
中古ドメイン販売屋さん
http://www.topshelfequestrian.com/
老舗の中古ドメイン販売業者で、イメージキャラクターにラッコを使用していることから「ラッコドメイン」とも呼ばれます。
ラッコランクという独自の指標でドメインの評価をしているので、初心者でもドメインの判断がしやすくなっています。
販売するドメインはすべてGoogleにインデックスされることが確認済みであり、ペナルティを受けていたことが判明した場合でも返品を受け付けているので品質は保障されています。
ザンワーズ
ザンワーズでは、納品されたドメインがインデックスされない場合は無償で補填されますが、その有効期間が納品から365日と非常に長いです。
過去に商標として使用されていたドメインやアダルト系のドメインは事前チェックで除外されているので、購入してから判明するリスクもありません。
また、被リンクの有無が中古ドメインマイスターによって目視で確認されています。
ウルフドメイン
ウルフドメインで販売されるドメインはすべてインデックス確認済みであり、購入日よりも前の日付でサーチコンソールに警告が来ていた場合は、購入から1カ月以内であれば返品が可能なので安心です。
また、「スタンダードパック」「被リンクEGパック」「ウルフパック」という3種のパックプランが用意されており、まとめて購入すると10%程度の割引が受けられます。
パイレーツドメイン
中古ドメインは高額で取引されることが多い中、パイレーツドメインでは、1万円以下で購入できるドメインがほとんどです。
中古ドメインの購入が初めてという初心者には購入しやすい価格帯のドメインが揃っています。
中古ドメインの目利きは?質の良し悪しを判断する方法
中古ドメインの良し悪しを判断する基準はたくさんあります。以下で主なものを解説します。
- 過去の運営者
- ドメインの種類
- 運営されていたサイトの内容
過去の運営者
先述したとおり、教育機関、研究機関、オーソリティサイトなど、公共団体や運営主の姿が見えるサイトは多くの被リンクがついており、Googleからペナルティを受けにくいのでアフィリエイターから好まれます。
ドメインの種類
ドメインの種類には「.jp」「.com」「.org」など数多くの種類があります。
.jpは日本に住所があれば取得できるドメイン、.orgは非営利団体を意味するドメインなどそれぞれに意味があります。
ドメインの種類ごとにペナルティを受けるリスクに差があるので、「.ru」や「.vn」など見慣れないドメインはなるべく利用しないほうが良いです。
運営されていたサイトの内容
過去に運営されていたサイトがアダルトサイトやアフィリエイトサイトの場合、運営者がペナルティを受けやすい不正な操作を行っていた可能性が高いです。
そうしたドメインを利用すると、質の良いコンテンツを入れてもペナルティを受けるリスクが高くなるので、慣れるまでは利用しないほうが良いでしょう。
過去に運営されていた内容を調べるには、「wayback machine」というサイトを利用するのが便利です。
wayback machineはサイトの運営歴を保存しているサイトで、誰でも無料で利用することができます。
トップページにアクセスして希望のドメインを入力し、カレンダーが表示された場合は誰かが使用していた経歴のあるドメインであることを意味します。
カレンダーの日付に青丸がついているところをクリックすると、そのサイトが過去にどんなテーマで運営されていたかということがわかります。
使用が開始された年も表示されるので、初めて運営が開始されてからの期間(ドメインエイジ)もわかります。
中古ドメインを使用するときは、こうした要素をチェックすることが大事です。
被リンクの数と質
ahrefs(エイチレフス)を初めとして、そのドメインについている被リンクの中身や数がわかるツールがあります。
https://ahrefs.com/site-explorer
こうしたツールを使用して実際についているリンク元サイトを目視で確認すれば、より良い中古ドメインを取得できる確率が高まります。
ただし、無料で利用できる範囲は限られています。
まとめ:効果は未知数。取得や選定に時間とお金をかけすぎないこと
中古ドメインは当たれば大きな効果が期待できますが、高値で購入しても期待通りの結果が得られる保障はありません。
そのため、中古ドメインの取得にあたっては選定の時間や購入の予算をかけすぎないほうが良いでしょう。
中古ドメインの活用に慣れている人は、初めから「ハズレ」があるという前提で利用しています。
中古ドメインを利用するなら100%の効果が期待できるものを探そうとするのではなく、当たりはずれを判断する基準をはっきりさせておき、はずれた場合の対処法をあらかじめ決めておくと良いでしょう。