Amazonやヤフオク、メルカリなどを利用すれば、今は不要品を売ることはとても簡単です。
リサイクルショップで仕入れてきたものをネットで売って利益を得ている人はたくさんいますが(「せどり」といいます)、中には山や海岸で拾ったものを売って稼いでいる人もいます。
このページでは、拾って売ることができるものにはどんなものがあるか、いくらくらいで売れるのかという点について解説します。
拾ったものが売れる理由は、使いみちがあるから
山や海岸、公園などに落ちている木の実、貝殻、ガラスの破片などは、少し手を入れれば売ることができます。
Amazonやヤフオク、メリカリなどで出品されているのを見れば明らかなので、興味があるなら実際に確かめてみてください。
なぜこうしたものを売ることができるのかと言うと、もちろんそれを欲しがる人がいるからです。
これらはインテリアとして使ったり、ハンドメイド品を作るときの材料として使ったりできます。
都会に住んでいると手に入りにくいものでも地方なら簡単に手に入ることがあります。
また、形の良いものなどを集めるには手間がかかります。
そのためこうした商売が成り立つということです。
ゴミ集積所に捨てられているものを拾うといろいろ問題が起きる可能性がありますが、これなら何もやましいことはありません。
堂々と集めることができます。
葉っぱを売って年収1000万のおばあちゃんがいる。何事も知恵次第
拾ったものなんて所詮、たいしたカネにならないだろうと考える人も多いのではないでしょうか。
しかし、徳島県の上勝町には、料理の飾りとして使われる「つまもの」の葉っぱを採取して、料亭や寿司屋に販売するビジネスをしている会社があります。
この会社が販売している葉っぱは正真正銘、山で採れたもみじなどの葉です。
しかも、葉っぱを集めているのは平均年齢70歳のおばあちゃん達で、中には年収1000万円の人もいるそうです。
この会社の全国シェアは約80%で、年商は2億5000万円とのこと。
何事もやり方次第だということを感じさせられます。
もちろん拾ってきたものをそのまま売って簡単に売れるほど甘くはありませんが、お客さんのニーズに合う形にして提供すれば買う人はいるわけです。
今の時代は個人間売買が発達しているので、この考え方を正しく実践すれば、規模は小さくても個人でも拾ってきたものをお金に変えることができるというわけです。
どんなものが高値で売れる?出品が多い拾いものランキング
拾ってきて売ることができるものにはさまざまなものがあります。
ここではAmazonやメルカリで実際に売られているものを、販売数の多いものから順に紹介します。
- 流木
- シーグラス(ガラスの破片)
- 石・岩
- 木の実
- 貝殻
- 薪
- 苔

1.流木
流木は水槽の中に入れたり部屋の中に飾ったりして使えます。
流木は加工品と違い、まったく同じ形をしているものが2つとないため、良い形をしたものであれば意外な高値で売れる可能性もあります。
ネットで検索すれば流木の使いみちはたくさんあることがわかるので、ニーズのありそうなものを探して仕入れることができれば商売になるでしょう。
メルカリではおおむね20~30cmの流木が1000円程度で売られています。
2.シーグラス(ガラスの破片)
シーグラスとは、海岸や大きな湖の湖畔で見つかるガラス片のことをいいます。
シーグラスは捨てられたガラス製品が割れ、1つ1つの破片が長い時間をかけて研磨されて角がとれ、きれいになったものです。
全体的に丸みを帯び、カラーバリエーションが豊富なのでコレクションしている人がいるようです。
相場には幅があり、同じようなものを集めただけなら数十個で300円程度ですが、個性豊かなものが豊富にそろっていると1000円を超える値段で売られています。
3.石・岩
石や岩はとても種類が豊富で、化粧玉石、青華石、輝坂石、風山石、那智黒石、山波石などさまざまなものが売られています。
石や岩はメリカリではあまり出品されておらず、Amazonで多く見られるのが特徴です。
種類によってやや違いはありますが、おおむね1キロ1000円程度で売られています。
碁石のようにきれいな新那智黒石はその倍くらいの価格がついています。送料は買い手負担になるのが一般的です。
4.木の実
木の実で売られているもので多いのはどんぐり、松ぼっくり、クルミの殻などです。
どんぐりは基本的に皮付きで売られており、20~50個まとめて500~1000円程度です。
松ぼっくりはどんぐりよりもサイズが大きいですが、需要が少ないためかどんぐりよりも単価が安いです。
1個あたり10円程度で、数十個単位で売られているのが一般的ですが、中には1個から売ってくれる出品者もいます。
クルミの殻はメルカリで豊富に出品されており、1個あたり15円程度です。
他の木の実と同様、数十個単位で販売されています。
5.貝殻
貝殻は種類ごとに販売されているだけでなく、複数の種類の貝殻やヒトデ、サンゴ、シーグラスなどとセットで売られていることが多いです。
単品で売られているのは真珠、巻き貝などです。
貝殻のセットは500gで1000~3000円くらいまで幅がありますが、ヒトデやシーグラスなどとセットになると少し高めになります。
また、ウニ(ウーチン)の殻は1個200~400円程度で売られています。
6.薪
焚き火や薪ストーブなどの用途で用いられるクヌギやヤマザクラなどの薪は10キロ1000~1500円程度で売られています。
薪は単に木を集めてきただけではなく、すぐ使えるように整形された状態で売るのが基本です。
7.苔
テラリウムや盆栽などの目的で利用する苔も売ることができ、ヒノキゴケ、アラハゴケ、スナゴケなどさまざまな種類があります。
苔の生えているところは街中でも意外とあるものですが、売れる商品にするにはある程度の知識が必要になるでしょう。
苔はおよそ20センチ×15センチ程度の容器に入れて売られており、500~1500円程度が相場です。
高く売るためにすべきこと
当たり前の話ですが、拾ってきたものはそのままでは売れません。
汚れをきれいに落としたり、流木であれば剥がれているところを取り除いたりして見た目を整えることが必要です。
また、流木は煮沸やアク抜き剤を使用してアク抜きを行うことも必要です。
あと、実際に出品されているものを見て、どういう状態で売られているかよく研究しましょう。
どんぐりやシーグラス、石などは数がまとまらないと売りにくいです。
観賞用の大きな岩なら1個でも売れるでしょうが、たいていはまとめて出品されており、買い手もそのように売られているという認識でいるものです。
慣れないうちはそのパターンに当てはめて売ることが大事です。
拾い物で稼ぐときの注意点
売るためのものを拾うときは、他人の土地にうっかり侵入しないように注意しましょう。
特に山は少しくらい入っても気づかれないだろうと考えてしまいがちですが、持ち主に遭遇するとトラブルになりかねません。
また、冒頭でも触れましたが、他人がゴミ捨て場に捨てたものを拾って持ち帰ると、場合によっては犯罪にあたるケースもあります。
あくまでも持ち主がないものだけを持ち帰るようにしましょう。
自生して実っている果物(柿・びわなど)は売っても問題ない?
自分の所有地で育てた木から採れた果物や、家庭菜園の野菜などを販売するのはまずいのではないかと考えるかもしれませんが、そのまま売るのであれば法律的には問題ありません。
ただし、農薬を使用していないからと言って「有機野菜」として売るのはいけません。
なぜなら、有機野菜として売るためには「有機JAS」の認証が必要だからです。
また、果物をジャムやジュースに加工して売る場合は保健所の許可が必要になるのでこれもできません。
まとめ:自然が豊かな地域なら意外と稼げるかも
拾ってきたものを売ることには、いくら買い手がいるといっても抵抗を感じる人もいるのではないでしょうか。
しかし、拾ってきたものであってもそれを必要としている人がいることは間違いありません。実際に多数の出品があることからも明らかです。
上勝町の例のようなビジネスにするのは難しいでしょうが、良い素材の仕入元が近くにあればお小遣い程度なら稼げるでしょう。家の近くで集められそうなら検討してみてはいかがでしょうか。